老後に直面する3つの課題
老後の生活における3大課題、それは「お金」「健康」「孤独」です。 年金だけでは暮らせない、体が思うように動かなくなる、人とのつながりが減る。これらは都会・地方問わず多くの方が抱える共通の悩みです。
しかし、私たちが活動する石川県・能登地域では、この3つの課題を和らげる土壌があります。 それは、昔ながらの暮らしの中にある「無理をしない持続可能な生活」です。
お金:地方の強みは「固定費がかからない」
能登では、持ち家や実家に住んでいる方が多く、家賃は基本ゼロ。 固定費の中で最も重い「住居費」がほぼ不要というのは、都会では考えられない圧倒的な利点です。
ただし、食料品や日用品は流通コストが加わるため、スーパーの物価は割高になりがち。 そこで注目したいのが、太陽光+蓄電池+発電機による「自宅での電力自給」。 電気代の高騰リスクを抑え、災害時の備えにもなります。
電気代は家計の中で見落とされがちですが、地方生活でこそ見直すべき費用です。
健康:自然に身体を動かす“ついでの運動”
都会では、ジムに通う・ウォーキングを習慣にするなど「意識的な運動」が求められますが、 能登では、農作業・草刈り・山菜採り・畑いじり・薪割りなどが日常の中にあります。
これらの活動は、適度な負荷と達成感があり、かつ毎日繰り返すことで、 高齢者でも無理なく続けられる“生活に根ざした運動”となります。
さらに、四季折々の自然に触れられることが、精神的な充実感にもつながります。
孤独:つながりが残る地域だからこそ
都会では、となりに誰が住んでいるのかも分からないという状況が当たり前。 しかし能登では、ご近所との関係が日常の延長にあります。
・「今日は○○さん見かけなかったね」と声がけが飛ぶ ・畑で採れた野菜のおすそ分けが日常茶飯事 ・地域の行事や作業で自然と会話が生まれる
これらの“さりげない交流”が、独居高齢者の孤独感を大きく軽減しています。
内閣官房や国土交通省の調査でも、地方ほど人間関係が濃く、相互扶助の文化が残っていることが示されています。 孤独対策として「田舎の力」が再評価される時代が来ています。